こんなお悩みありませんか?
突然舌が痛みだして何年も苦しい思いをしている、舌の痛みで夜も眠れず睡眠薬が手放せない、舌が気持ち悪くてずっとガムを噛んでしまう…こんな症状でお困りではありませんか?病院で検査をしても口の中に異常は見つからず、原因不明と言われてしまう。そんな舌痛症の悩みは、実は三叉神経の問題が関係している可能性があります。
動画解説
今回の記事では、舌痛症の原因となる三叉神経痛のメカニズムと、慢性痛を引き起こすモヤモヤ血管(VEGF)について詳しく解説します。さらに、ご自宅でできる顎下のツボを使った具体的なセルフケア法もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
なぜこの症状が起こるのか?その根本原因
舌痛症は、口の中に出来物があるわけでもなく、歯が悪いわけでもないのに舌だけが痛むという、非常に辛い症状です。多くの方が何軒も病院を回り、原因が分からずに悩み続けています。実はこの舌痛症、神経由来の痛みであり、特に三叉神経の枝である舌神経が関係していることが分かっています。
現代医学から見た原因
舌痛症は神経痛の一種で、三叉神経の第3の枝である下顎神経から分岐する舌神経に問題が生じることで発症します。三叉神経痛といえば顔面の激しい痛みが特徴ですが、舌痛症の場合は顔の痛みはなく、舌だけに痛みが集中します。
- 神経節周辺の慢性的な圧迫による神経損傷
- 親知らずの生え方や歯科治療による神経刺激
- 食いしばりや噛み合わせによる持続的な負担
- 血管内皮増殖因子(VEGF)による異常血管新生
特に統計的に見ると、親知らずが生える20代以降、特に歯科治療を受けた後に舌痛症が起こりやすいことが分かっています。これは、歯の根元近くに位置する神経節に何らかの影響が及ぶためと考えられます。
東洋医学から見た根本原因
東洋医学では、舌痛症を気血の巡りの問題として捉えます。特に顎周辺の経絡(エネルギーの通り道)の滞りが、舌の痛みとして現れると考えられています。
- 気滞:ストレスや緊張による気の流れの停滞
- 瘀血:血液循環の悪化による局所的な血流障害
- 虚血状態:慢性的な圧迫による一時的な血液不足
- 神経周辺の炎症:繰り返される刺激による組織の損傷
慢性痛の真犯人:モヤモヤ血管(VEGF)とは
近年の研究で注目されているのが、「モヤモヤ血管」と呼ばれる異常な血管新生です。正式には血管内皮増殖因子(VEGF)といい、これが慢性痛の重要な原因となっていることが分かってきました。
モヤモヤ血管が痛みを引き起こすメカニズム
顎の下、特に神経節周辺で以下のような状況が起こると、VEGFが増加し血管が過剰に新生されます:
- 慢性的な噛み合わせや食いしばりによる強い圧力
- 親知らずの生え方による歯根部への過剰な負担
- 持続的な圧迫による一時的な虚血状態
- 歯科治療による神経損傷
- 繰り返される炎症反応
これらの要因により、下顎神経節や舌神経周辺で血管が異常に増殖します。すると、神経を保護している髄鞘(ミエリン鞘)という膜が薄くなったり、なくなったりしてしまいます。その結果、神経が剥き出しの状態で曝されてしまい、持続的な痛みが発生するのです。
症状改善への具体的なアプローチ
舌痛症の改善には、段階的なアプローチが効果的です。まずは日常生活でできるセルフケアから始め、必要に応じて専門的な鍼灸治療を検討することをお勧めします。
今すぐできるセルフケア
生活習慣の見直し
- 食いしばり対策:意識的に上下の歯を離す習慣をつける、ストレス管理を心がける
- 噛み合わせの調整:歯科医に相談し、適切な噛み合わせを維持する
- 睡眠環境の改善:マウスピースの使用を検討する(歯科医と相談)
- ストレス解消:リラックスできる時間を意識的に作る
効果的なツボ押し:顎下の持続圧法
舌痛症の改善に効果が期待できるのが、顎下の「蛾根(がこん)」というツボを中心としたセルフケアです。以下の手順で行ってください:
【準備:痛みのポイントを探す】
- 顎の後ろから手を当て、凹みを探す
- 凹みから少し後ろにスライドして柔らかい部分を見つける
- そこを下から上に押さえて痛みを感じるか確認
- 指1本分前にスライドして同様に押さえる
- 指1本分後ろにスライドして同様に押さえる
- この3点の中で最も痛いところを特定する
【持続圧の実践方法】
- 圧迫方法:最も痛い点に対して、下から上へ向かって持続的に圧を加える
- 時間:1分間ゆっくりと押さえ続ける
- 頻度:1日1回
- 左右の判断:歯科治療を受けた側、または舌の痛みがある側のみ実施
【重要な注意点】
- ❌ グリグリと揉むように押さない
- ❌ 力を入れたり緩めたりを繰り返さない
- ✅ ただじっと持続的に圧を加え続ける
- ⚠️ 押さえて痛みが強くなる場合は直ちに中断する
お灸による温熱療法
- 痛みを感じたポイントに市販のお灸を使用
- やけどに十分注意する
- 最初は押さえるだけのセルフケアから始めることを推奨
専門的な鍼灸治療のアプローチ
木もれび鍼灸院では、舌痛症に対して顎の下から鍼を打つことで、神経節周辺の組織にアプローチします。モヤモヤ血管の増殖を抑え、神経の炎症を根本から改善することを目指します。
鍼灸治療の特徴
- 個別診断:歯科治療歴、親知らずの状態、噛み合わせなどを詳しく確認
- ピンポイント施術:神経節の位置を正確に特定し、適切な深さで鍼を施す
- 血管新生の抑制:鍼刺激により異常な血管増殖を抑制する効果が期待できる
- 安全性:薬を使わず、副作用のリスクが少ない治療法
治療の流れ
- 詳細な問診:症状の発症時期、歯科治療歴、痛みの特徴を確認
- 触診:顎下の神経節周辺を丁寧に触診し、圧痛点を特定
- 鍼灸施術:顎の下から神経節付近に向けて鍼を施す
- 経過観察:定期的に施術を重ね、痛みの変化を確認
患者様からよくいただくご質問
Q1: セルフケアはどのくらい続ければ効果が出ますか?
A: 個人差がありますが、1〜2週間継続して変化を感じられる方が多いです。ただし、押さえて痛みが強くなる場合は無理をせず、専門家にご相談ください。セルフケアで改善が見られない場合は、鍼灸治療をお勧めします。
Q2: 歯科治療を受けてから舌が痛くなりましたが、鍼灸で改善できますか?
A: 歯科治療後の舌痛症は、神経節周辺の組織に影響が出ている可能性があります。当院では、そうした症例に対して顎下からの鍼施術により、実際に痛みの軽減が見られています。まずは一度ご相談ください。
Q3: 左右どちらの顎下を押さえればよいですか?
A: 舌痛症は必ず左右差があります。歯科治療を受けた側、または舌の痛みがはっきりしている側を選んでください。両側が痛い場合でも、より痛みの強い側から始めることをお勧めします。
Q4: グリグリ押してはいけないのはなぜですか?
A: グリグリと揉むような刺激は、かえって組織を傷つけたり炎症を悪化させたりする可能性があります。持続圧という「じっと押さえ続ける」方法が、血管新生の抑制に効果的であることが分かっています。
まとめ:健やかな毎日を取り戻すために
舌痛症は原因不明と思われがちですが、実は三叉神経の舌神経に関連する神経痛であり、モヤモヤ血管(VEGF)による神経の損傷が根本原因となっている可能性があります。
- 原因の理解:神経節周辺の慢性的な圧迫や血管新生が痛みを引き起こす
- セルフケアの実践:顎下のツボに持続圧を加えることで改善が期待できる
- 専門治療の選択肢:鍼灸治療により根本的なアプローチが可能
- 早期対処の重要性:慢性化する前に適切なケアを始めることが大切
何年も舌の痛みで苦しんでいる方、睡眠薬が手放せなくなっている方、どこに行っても原因が分からないと言われた方。一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください。あなたの症状に最適な治療プランをご提案いたします。
木もれび鍼灸院でのご相談・治療をお考えの方へ
当院では、25年以上の臨床経験をもとに、一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイド治療を行っています。舌痛症でお悩みの方、原因不明と言われて諦めていた方、根本的な体質改善を目指したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
【こんな方におすすめ】
- 慢性的な舌痛症にお悩みの方
- 歯科治療後から舌が痛くなった方
- 睡眠薬に頼らず自然に眠れるようになりたい方
- 薬に頼らない自然治癒力を高めたい方
- 体質改善で健康な毎日を送りたい方
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