下痢の鍼灸治療について

下痢でお腹に手を当てる女性|下痢でお困りのあなたへ(大阪の鍼灸院・木もれび鍼灸院)

下痢とは、便の量や水分、排便の回数が増えた状態のことです。排便の回数だけでは決まらず、健康な方でも1日に3〜5回排便する人はいます。目安になるのは、便がゆるく、水分が多くなっているかどうかです。このページでは、成人の下痢を取り上げます。

  • 検査では異常なしと言われたのに、下痢を繰り返している
  • 緊張すると、すぐにお腹がゆるくなる
  • 外出や仕事の前に、お腹の調子が気になって落ち着かない
  • 下痢と便秘をくり返して、お腹の調子が安定しない
  • いつまで続くのかと、不安になる

当院にも、こうした下痢のお悩みでご相談に来られる方がいます。

病院で検査を受けてはいるものの、下痢を繰り返す毎日から抜け出せずにいる。そんな方も多いのではないでしょうか。あなたのせいではありません。下痢には、ちゃんと理由があります。

下痢のパターン

急な下痢(続いた期間が4日未満)
ウイルスや細菌などによる感染(胃腸炎)、食中毒、薬の副作用が主な原因です。多くは自然に回復するとされています。このページでは、鍼灸の対象としては扱いません。
長引く・繰り返す下痢(4週間を超えて続く)
過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、薬の副作用、吸収不良などが主な原因とされています。当院が相談に応じるのは、このタイプです。ただし、原因となる病気がないかを医療機関で確認することが先です。
ストレスや緊張で起こりやすい下痢
ストレスや不安は、下痢の一般的な原因のひとつとされています。検査で原因となる病気が見つからない場合も、このタイプのことがあります。

そこで本記事では、長引く下痢のお悩みについて、東洋医学の視点から解説します。一人で抱え込まず、ご自身のお腹の状態を知る助けになれば幸いです。

下痢でお困りならば東洋医学専門の鍼灸院へ
大阪の鍼灸院

下痢の症状

下痢でお腹に手を当ててうつむく女性

下痢の主な症状は以下のとおりです。

  • 便がゆるく、水っぽい
  • 排便の回数が増える
  • 急に強い便意があり、がまんしにくい
  • お腹にガスがたまる、おならが増える
  • けいれんするような腹痛がある
  • 下痢と便秘を交互に繰り返す

下痢の原因が感染や有害な物質によるときは、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。

症状が重い場合には、体の水分や、血液中のナトリウム・カリウムなどの電解質(体の働きを支えるミネラル)が大きく失われることがあります。その結果、

  • 筋力が落ちたように感じる
  • 血圧が下がり、失神することがある
  • 心臓のリズムの乱れ(不整脈)などの重い障害が起こる

といったことが起こる場合もあります。下痢がとてもひどい場合、高齢の方、衰弱している方は、特に注意が必要とされています。

慢性的な下痢では、外出や仕事の予定を立てるときに、お腹の調子や食べるものを気にし続けることになります。周りからは見えにくいつらさだからこそ、その負担は大きいと思います。

下痢の主な原因

下痢でお腹に手を当て、首の後ろに手をやる男性

西洋医学の観点からは、下痢の原因は、続いている期間によって大きく分かれるとされています。

  • 急な下痢(4日未満):感染(胃腸炎)、食中毒、薬の副作用
  • 長引く下痢(4週間を超える):過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、薬の副作用、吸収不良

4週間以上続く下痢は、急な下痢が長引いている場合もあれば、長引く下痢を起こす病気の初期である場合もあります。

下痢が起こるしくみ

便の60〜90%は水分です。食べ物は大腸を通るあいだに水分を吸収され、ほどよい硬さの便になります。このしくみがうまくいかず、便に水分が多く残ると下痢になります。しくみは、大きく4つに分けて考えられています。

浸透圧性の下痢
腸の中に、吸収されにくい物質が多く残るタイプです。濃い砂糖水がまわりの水を引き寄せるように、腸の中に水分が引き込まれ、便がゆるくなります。原因となる食べ物や飲み物をやめると、下痢はすぐに治まります。
炎症性の下痢
大腸の粘膜に炎症や潰瘍ができて、血液や粘液などの体液がしみ出し、便の量と水分が増えるタイプです。血の混じった下痢が多いとされています。
分泌性の下痢
腸の粘膜から、塩分と水分が必要以上に出てしまうタイプです。毒素を出す細菌や寄生虫の感染などで起こり、水のような便が出ることが多いとされています。
腸の動きの異常による下痢
腸の動きが速すぎて、水分を吸収する時間が足りないまま便が通り過ぎるタイプです。ストレスや不安、過敏性腸症候群、甲状腺機能亢進症などで起こります。反対に腸の動きが低下し、細菌が増えすぎて、水分や脂肪の吸収が妨げられるタイプもあります。

下痢の原因や誘因には、次のようなものがあります。

  • 果糖・乳糖・砂糖の代わりの甘味料を含む食べ物や飲み物
  • カフェインを含む飲み物
  • ストレスや不安
  • 過敏性腸症候群
  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病など)
  • 薬の副作用
  • 吸収不良を起こす病気
  • 甲状腺機能亢進症
  • 胃や腸の手術のあと
  • 感染・食中毒(急な下痢)

身近な食べ物・飲み物の例として、リンゴや梨のジュース、ブドウ、ハチミツ(果糖)、牛乳・アイスクリーム・ヨーグルト・ソフトチーズ(乳糖)、コーヒー・お茶・コーラ(カフェイン)、ダイエット食品や飴・ガムに使われる砂糖の代わりの甘味料があげられています。特定の食べ物が体に合わず、食べるたびに下痢になる方もいます。

炎症性腸疾患、がん、甲状腺機能亢進症、吸収不良を起こす病気などが原因の下痢は、医療機関での診断と治療が先です。鍼灸で代わりにすることはできません。

下痢の症状の違いによって、考えられる原因は異なります。

血便や発熱、強い腹痛を伴うとき

炎症性腸疾患・感染症・腫瘍など:血の混じった便、膿の混じった便、発熱、体重減少、強い腹痛がある場合は、大腸の炎症や、がんなどが疑われます。早めの検査が必要です。

特定の食べ物や飲み物のあとにだけ起こるとき

食事に関する要因:牛乳を飲んだあとや、果物・ジュースをたくさんとったあとにだけ下痢になり、お腹の張りやおならを伴うときは、乳糖や果糖がうまく吸収されないことが考えられます。

腹痛を伴い、下痢と便秘を繰り返すとき

過敏性腸症候群:腹痛を伴う断続的な下痢で、下痢と便秘を交互に繰り返すことが多く、出血、体重減少、発熱はみられないとされています。通常は青年期や20代から現れ、症状は12週間以上みられるとされています。くわしい説明は、過敏性腸症候群のページをご覧ください。

便の見た目や、全身の症状に特徴があるとき

吸収不良・甲状腺機能亢進症など:便が明るい色で量が多く、油っぽく見えて悪臭があるときは、栄養の吸収がうまくいっていない可能性があります。動悸、暑さに弱い、疲れやすい、体重減少を伴うときは、甲状腺の病気が隠れていることがあります。どちらも血液検査や便の検査などで調べます。

次のような下痢は、まず医療機関を受診してください

すぐに受診してください

  • 血便や、膿の混じった便がある
  • 発熱がある
  • 脱水の徴候がある(尿が減る、強いのどの渇き、口の中の乾き、ぼんやりするなど)
  • 強い腹痛がある

1週間以内に受診してください

  • 下痢が長く続いている(慢性の下痢)
  • 夜間にも下痢がある
  • 体重が減っている

こうしたサインがなくても、下痢が72時間以上続くときは、医療機関に相談してください。

長引く下痢でご相談をお考えの方も、まず医療機関で検査を受け、重大な病気がないことを確認したうえで鍼灸をご検討ください。当院では施術前の問診でこうしたサインがないかを確認し、必要な場合は医療機関の受診をおすすめしています。

ですが、長引く下痢の原因となる病気は多く、診察や検査を受けても、原因となる病気がはっきりしないことがあります。過敏性腸症候群のように、出血や体重減少、発熱がみられないタイプもあります。「検査では異常なし」と言われ、なぜ下痢を繰り返すのかがはっきりしないまま、つきあい続けている方も少なくありません。

下痢に東洋医学がおすすめの理由

手のツボに鍼を刺入する鍼灸師の手元

下痢の治療とのつきあい方

下痢の治療の基本は、原因そのものに対する治療です。脱水がみられる場合は、水分や塩分などを補います。多くの下痢は自然に回復するとされています。医師のもとで受けている治療や、服用中の薬は、自己判断でやめないでください。

一方で、

  • 検査で原因となる病気が見つからないまま、下痢が続いている
  • 食べるものに気をつけても、ゆるい便をくり返す
  • 緊張や気分の落ち込みのたびに、お腹の調子が崩れる
  • 下痢以外の不調は残ったまま

というご相談も、当院には寄せられます。医療機関での検査・治療を受けながら、下痢を起こしにくい体づくりを並行して進めることが大切です。

東洋医学で内側から下痢を整える

女性患者の話を聞きながら問診票に記入する鍼灸師

東洋医学では、下痢だけに着目するのではなく、下痢と一緒に起きている下記のような症状にも目を配り、全身の状態をチェックします。

  • お腹の張り
  • お腹のゴロゴロという音
  • 腹痛
  • 食欲の低下
  • 疲れやすさ
  • 気分の落ち込み
  • げっぷ
  • 脇腹の痛み
  • 腰やひざのだるさ
  • 体の冷え

東洋医学では下痢を、お腹だけの問題ではなく、体の内側のバランスの乱れのあらわれと考えます。全身の調子を整えることで、下痢を繰り返しにくい体を目指していくのが東洋医学でのやり方です。そのため、「検査では異常なし」と言われた方にも、東洋医学ならではの視点からご提案ができます。

木もれび鍼灸院での施術の特徴

続けて、木もれび鍼灸院での施術についてくわしくご紹介します。

患者の手首に指を当てて脈を診る鍼灸師(脈診)

まずは、「四診」とよばれる東洋医学の伝統的な方法で、徹底的なカウンセリングを実施し、全身の状態を把握します。

四診とは、

  1. 視覚を通してチェックする「望診」
  2. 聴覚や嗅覚でチェックする「聞診」
  3. 問いかけと応答によりチェックする「問診」
  4. 脈や腹を診てチェックする「切診」

からなります。

下痢の場合は、下痢が起こる時間帯(明け方など)、きっかけ(緊張、気分の落ち込み、食事など)、便の様子、お腹の張りやゴロゴロという音の有無もくわしくうかがいます。あわせて、血便や発熱、体重減少など、医療機関の受診が必要なサインがないかも確認します。

下痢を五臓の視点からみる

五行(木・火・土・金・水)と五臓(肝・心・脾・肺・腎)の対応と、相生・相剋の関係を示した図

東洋医学では、下痢を「泄瀉(せつしゃ)」とよびます。中国の鍼灸の教科書では、長引く下痢には、次の3つの臓が関わるとされています。

  1. 食べ物を消化し、栄養と水分を全身に巡らせる「脾」
  2. 気(体を動かすエネルギー)の巡りをのびやかに保ち、気持ちの動きとも深く結びつく「肝」
  3. 体を内側から温め、脾の消化を支える「腎」

(脾・肝・腎は、西洋医学の脾臓・肝臓・腎臓とは別物です。)
1つずつ解説していきます。

「脾」の働きと下痢

「脾」は、食べたものを消化して、栄養と水分を全身に届ける働きを担っています。考えごとが多い、もともと胃腸が弱いなどで脾の力が落ちると、食べ物がうまく消化されず、水分が腸にたまって、下痢につながると考えます。

下痢以外の症状として、

  • 便がやわらかく、形になりにくい
  • 便に消化されていない食べ物が混じる
  • お腹が張る
  • お腹がゴロゴロ鳴る
  • 食欲が落ちる
  • 疲れやすい

などの症状が多くみられます。

「肝」の働きと下痢

「肝」は、気の巡りをのびやかに保つ働きを担っています。ストレスや気分の落ち込みが続くと、肝の働きが乱れ、その影響が脾に及んで消化の働きが落ち、下痢が起こると考えます。ストレスや不安が下痢の一般的な原因とされていることとも重なります。

下痢以外の症状として、

  • 気分の落ち込みやストレスをきっかけに起こりやすい
  • 下痢がすっきり出きらない感じがある
  • げっぷが出やすい
  • 腹痛が脇腹のほうまで広がる

などの症状が多くみられます。

「腎」の働きと下痢

「腎」は、体を内側から温める力を担い、脾の消化の働きを支えています。この温める力が弱ると、食べ物を消化する力が落ち、水分がお腹にたまって、下痢につながると考えます。

下痢以外の症状として、

  • 明け方に下痢をしやすい
  • お腹がしくしくと張って痛む
  • お腹がゴロゴロ鳴る
  • 食べ物が消化されないまま出てくる
  • 腰やひざがだるく、冷える

などの症状が多くみられます。

脾・肝・腎のうち、複数が関わっている方も少なくありません。四診で全身の状態をていねいに見極め、おなかまわりのツボ(中脘・天枢)と足三里を基本に、脾の働きを助ける脾俞・関元俞、気の巡りを整える肝俞・行間、体を温める腎俞・命門などを、その方に合わせて選んで施術します。体を温めたほうがよい方には、お灸を併用することもあります。(いずれも、中国の鍼灸の教科書にあげられているツボです。)

ただし、重い脱水や、悪性の病気による下痢は、鍼灸だけでは対応できません。医療機関での治療が必要です。

そこで、これらの不調も整えるよう、大元の原因に鍼灸施術を行うのです。
一人ひとりの体の状態に合わせて鍼灸によるツボの刺激をはじめ、

  • 薬膳(食養生)
  • 生活習慣のアドバイス
  • 運動療法

などを組み合わせ、体の機能を高めていくのが東洋医学です。ですので、下痢のつらさを和らげることを目指すとともに、様々な不調の改善にも取り組んでいきます。経過には個人差があります。

中国の中医薬大学を卒業した鍼灸師

木もれび鍼灸院 院長 弓削周平

木もれび鍼灸院では、中国の中医薬大学を卒業した鍼灸師が施術を行います。幅広い知識と確かな技術で、的確なケアをしていきます。

また、ハリやもぐさなど使用する道具も、体にやさしいものを厳選。お客様の不調にしっかりとアプローチできる施術を行っています。

東洋医学の施術を初めて受けられる方も、安心していらしてください。

患者さまからの喜びの声

マグカップを手に穏やかに微笑む女性

腰痛と、胃腸の調子について

K.様(50代/藤井寺市)

腰痛がなくなりました。また、腰のだるさも軽減して体が楽になりました。自分ではわからなかった胃腸の調子なども診て改善してもらえました。

リラックス出来、居心地いいです。

K.様(50代)の体験談の手書き原本
手書きの原本(タップで拡大)

自律神経失調症(不安感・首こり・不眠)

S.S.様(20代/池田市)

自律神経失調症 強い不安感と首こり、不眠症に悩まされていました。

治療前にくらべると不安感も消えてふさぎ気味だった心も大分晴れました。首こりも前よりかかなりマシになりました。

S.S.様(20代)の体験談の手書き原本
手書きの原本(タップで拡大)

※ご本人の感想を一部編集・要約して掲載しています。感じ方や経過には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
※口コミは、ご本人が記された症状についての声で、下痢についての声ではありません。

おわりに

今回は下痢についてお話させていただきました。

検査を受けても、お腹の調子がなかなか安定しないという方も、一人で抱えなくて大丈夫です。東洋医学を専門とする木もれび鍼灸院では、お腹だけでなく全身の状態を診ることで、あなたのお力になれることがあると考えています。

今現在、長引く下痢でお悩みの方は、まず医療機関で原因となる病気がないかを確認したうえで、ぜひ当院へご相談ください。下痢を繰り返しにくい体づくりと、健康的な毎日を過ごせるようサポートさせていただきます。

参考資料

  • MSDマニュアル家庭版「成人の下痢」(2024年5月レビュー)
  • 医療情報科学研究所 編.病気がみえる vol.1 消化器.メディックメディア.p.19「下痢の病態と原因疾患」
  • 杨长森 主编.针灸治疗学(1.13 泄泻).上海科学技术出版社,1985年第1版(2021年第28次印刷)

当院の技術は
多くのメディアで
紹介されています!!

木もれび鍼灸院が紹介された雑誌『壮快』2019年7月号(マキノ出版)の表紙 木もれび鍼灸院が紹介されたマキノ出版ムック『かかと落としで血糖値、血圧が下がる!』の表紙

中国の中医薬大学を卒業しています

はり師免許証(厚生労働大臣免許)弓削周平
はり師
きゅう師免許証(厚生労働大臣免許)弓削周平
きゅう師
長春中医薬大学 中医学専攻 卒業証書 弓削周平
中医学士
木もれび鍼灸院 院長 弓削周平
はり師・きゅう師・中医学士

※全ての方に施術による効果を保証するものではありません。
施術効果には個人差があり、症状や体質、経過によって異なる場合があります。

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