かぜ症候群は、いわゆる「風邪」のことで、鼻やのど(上気道)の粘膜に起こる急性の炎症をまとめた呼び名です。最も頻度の高い呼吸器の感染症で、鼻水・鼻づまり・くしゃみ、のどの痛み、咳、発熱、だるさなどがあらわれます。多くはウイルスが原因で、通常は自宅で安静に過ごすうちに、1週間以内に自然に治まるとされています。
- 季節の変わり目や疲れがたまると、すぐにかぜをひく
- 一度ひくと、なかなか抜けない
- 治りかけたと思ったら、また鼻やのどの症状がぶり返す
- かぜは治っても、だるさや咳が長く残る
当院にも、こうした「かぜをひきやすい・繰り返す・治りにくい」というお悩みでご相談に来られる方がいます。
医療機関で診てもらい、薬で症状はやわらぐものの、またかぜをひいてしまう毎日から抜け出せずにいる。そんな方も多いのではないでしょうか。
かぜ症候群のパターン
- 普通感冒
- かぜ症候群のうち、鼻水・鼻づまり・くしゃみといった鼻の症状が中心で、最も軽症のものです。通常は高熱がなく、全身の症状も弱いのが特徴です。
- 咽頭炎症候群
- のどの痛みと発熱が中心のかぜです。
- ひきやすい・繰り返す・治りにくいかぜ
- 東洋医学では、体の表面を守る力の強さや体質が、かぜのひきやすさや重さに関わると考えます。当院がご相談に応じるのは、こうした体質の面です。
そこで本記事では、かぜ症候群のお悩みについて、東洋医学の視点から解説します。ひとりで抱え込まず、ご自身の体の守り方を知る助けになれば幸いです。
かぜをひきやすい・長引くことでお困りならば東洋医学専門の鍼灸院へ
大阪の鍼灸院
かぜ症候群の症状

かぜ症候群の主な症状は以下のとおりです。
- 鼻水(鼻汁)
- 鼻づまり(鼻閉)
- くしゃみ
- のどの痛み(咽頭痛)
- のどの乾燥感
- 声のかすれ(嗄声)
- 咳
- 痰
これらの症状は、感染に対する体の防御反応としてあらわれるものとされています。
あわせて
- 発熱
- 頭痛
- 全身のだるさ(全身倦怠感)
がみられることもありますが、かぜ症候群では全身の状態は保たれるのが一般的です。軽い鼻の症状が中心のものから、全身の症状が強いものまで、さまざまなものが含まれます。
鼻づまりや咳で眠りが浅くなったり、だるさで仕事や家事がはかどらなかったりすることもあります。かぜは身近な病気だからこそ、周りからは「ただのかぜ」と見られがちで、つらくても無理をしてしまう方も少なくありません。
かぜ症候群の主な原因

西洋医学の観点からは、かぜ症候群の主な原因として下記のようなものが考えられます。
最も多い原因はウイルスで、かぜ症候群の80〜90%を占めるとされています。ウイルスの中ではライノウイルスが最も多く、これに続くコロナウイルスと合わせると約半数を占めます。成人の普通感冒では、ライノウイルスが最も多い原因です。
- ライノウイルス
- コロナウイルス
- パラインフルエンザウイルス
- アデノウイルス
- RSウイルス
- マイコプラズマ
- 一般の細菌・クラミジア
- 寒冷やアレルギーなど(感染以外の要因)
原因となるウイルスは季節によって異なり、春と秋に多いのはライノウイルス、冬に多いのはコロナウイルス・RSウイルス・インフルエンザウイルスです。主な感染経路は、咳やくしゃみのしぶきを介した飛沫感染と、手指を介した接触感染です。手洗い・うがいなどの予防が大切とされています。
かぜ症候群の症状の違いによって、考えられる病型は異なります。
鼻水・鼻づまり・くしゃみが中心で、高熱はない
普通感冒:かぜ症候群のうち、鼻の症状を主体とする最も軽症のものです。通常は高熱がなく、全身の症状も弱いのが特徴です。主な原因ウイルスはライノウイルス・コロナウイルスです。
のどの痛みと発熱が中心
咽頭炎症候群:のどの痛みと発熱が中心のかぜで、主な原因ウイルスはアデノウイルス・パラインフルエンザウイルスです。
そのほかの病型(このページでは取り上げません)
かぜ症候群には、次の病型も含まれます。これらは、このページでは鍼灸の対象として取り上げません。症状が当てはまるときは、医療機関にご相談ください。
- インフルエンザ:発熱・頭痛・筋肉痛・全身のだるさが目立ちます。
- 咽頭結膜熱:発熱・のどの炎症・結膜炎(目の炎症)がみられます。
- ヘルパンギーナ:のどの痛みと、のどの粘膜の小さな水ぶくれや潰瘍がみられます。
- クループ:息を吸うときの異常な音(吸気性喘鳴)、犬が吠えるような咳、声のかすれがみられます。乳児から幼児に多い病態です。
次のようなときは、まず医療機関(内科)を受診してください
- 症状が長引くとき、いつものかぜと違うと感じるとき
- 小さなお子さんに、高熱、意識がもうろうとする、ひきつけ(けいれん)がみられるとき(すぐに医療機関へ)
かぜに似た症状で始まる別の病気があるためです。たとえば、麻疹・水痘などのウイルス性の病気、肺結核、肝炎、膠原病などが挙げられます。まず医療機関で原因を確認したうえで鍼灸をご検討ください。当院では施術前の問診でこうしたサインがないかを確認し、必要な場合は医療機関の受診をおすすめしています。
ですが、かぜ症候群は、症状や発症した季節、流行などから総合的に診断されます。ウイルスの種類を調べる検査は、一般の診療ではあまり行われません。「かぜですね」と言われても、なぜ自分は何度もひくのか、なぜ治りにくいのかがはっきりしないまま、つきあい続けている方も少なくありません。
かぜ症候群に東洋医学がおすすめの理由

かぜ症候群の治療とのつきあい方
かぜ症候群の治療は、安静・保温・うがい・手洗い・栄養などの保存療法が基本で、必要に応じて症状をやわらげる薬が使われます。多くは1週間以内に自然に治まります。つらい症状があるときは、医療機関で相談してください。服用中の薬は、自己判断でやめないでください。
一方で、
- 季節の変わり目や疲れがたまると、かぜをひきやすい
- 一度ひくと、なかなか抜けない
- 治りかけても、症状がぶり返す
- かぜ以外の不調(だるさ・疲れやすさなど)は残ったまま
というご相談もあります。医療機関での対応を受けながら、かぜをひきにくい体づくりを並行して進めることが大切です。
なお、当院では「鍼でかぜ症候群が治る」とはお伝えしていません。かぜそのものは多くが自然に治まります。当院がご相談に応じるのは、「かぜをひきやすい・繰り返す・治りにくい」という体質の面です。
東洋医学で内側から体を整える

東洋医学では、かぜの症状だけに着目するのではなく、かぜと一緒に起きている下記のような症状にも目を配り、全身の状態をチェックします。
- 寒気
- 体や関節のだるさ・重さ
- のどの渇き
- 胸のつかえ
- みぞおちのつかえ
- 吐き気
- お腹の張り
- 軟便
- 疲れやすさ
- 手足の冷え
東洋医学では、かぜのひきやすさや治りにくさを、鼻やのどだけの問題ではなく、体の内側のバランスの乱れのあらわれと考えます。全身の調子を整えることで、かぜを繰り返しにくい体を目指していくのが東洋医学でのやり方です。そのため、医療機関で「かぜですね」と言われても、ひきやすさや治りにくさが気になる方にも、東洋医学ならではの視点からご提案ができます。
木もれび鍼灸院での施術の特徴
続けて、木もれび鍼灸院での施術についてくわしくご紹介します。

まずは、「四診」とよばれる東洋医学の伝統的な方法で、徹底的なカウンセリングを実施し、全身の状態を把握します。
四診とは、
- 視覚を通してチェックする「望診」
- 聴覚や嗅覚でチェックする「聞診」
- 問いかけと応答によりチェックする「問診」
- 脈や腹を診てチェックする「切診」
からなります。
かぜ症候群の場合は、かぜをひきやすい時期やきっかけ、ひくとどのくらい長引くか、寒気や汗の出方、胃腸の調子もくわしくうかがいます。
かぜ症候群を五臓の視点からみる

東洋医学の古典では、かぜを「感冒」とよび、一年を通して起こるものの、秋から冬に多いとしています。外から入り込む「風」の邪気が、季節に応じて寒さ・暑さ・湿気などと一緒に、口や鼻から体に入って起こると考えてきました。
東洋医学では、
- 鼻・のど・咳の症状が中心で、かぜをひきやすい・繰り返すかぜは「肺」の不調
- 胃腸の症状やだるさを伴い、長引くかぜは「脾」の不調
が原因と判断し施術をしています。(肺と脾は、西洋医学の肺・脾臓とは別物です。)
1つずつ解説していきます。
「肺」が原因の場合
「肺」は、呼吸をつかさどり、体の表面(皮膚や、外から体を守る力)と鼻とつながっていると考えます。かぜの邪気は口や鼻から入るため、肺の働きが乱れると、鼻やのどを中心にさまざまな症状があらわれます。
かぜ以外の症状として、
- 鼻づまり
- 鼻水
- くしゃみ
- 咳
- のどのかゆみや痛み
- 寒気
などの症状が多くみられます。
「脾」が原因の場合
「脾」は、食べ物から体に必要なものをつくり、全身に巡らせる働きを担っています。湿気の影響を受けると、かぜが長引きやすく、胃腸の症状も出やすいと考えます。また、体を動かす力(気)が不足すると、だるさや疲れやすさが目立つと考えます。
かぜ以外の症状として、
- 頭や体が重だるい
- みぞおちのつかえ
- 吐き気
- お腹の張り
- 軟便
- 疲れやすく、話すのもおっくう
などの症状が多くみられます。
肺と脾の両方が関わっている方も少なくありません。四診で全身の状態をていねいに見極め、肺の働きを整える、脾の働きを助けるなど、その方に合ったツボを選んで施術します。
そこで、これらの不調も改善するよう、大元の原因に鍼灸施術を行うのです。
一人ひとりの体の状態に合わせて鍼灸によるツボの刺激をはじめ、
- 薬膳(食養生)
- 生活習慣のアドバイス
- 運動療法
などを組み合わせ、体の機能を高めていくのが東洋医学です。ですので、かぜをひきやすい・繰り返す体質の面を整えることを目指すとともに、様々な不調の改善にも取り組んでいきます。
中国の中医薬大学を卒業した鍼灸師

木もれび鍼灸院では、中国の中医薬大学を卒業した鍼灸師が施術を行います。幅広い知識と確かな技術で、的確なケアをしていきます。
また、ハリやもぐさなど使用する道具も、体にやさしいものを厳選。お客様の不調にしっかりとアプローチできる施術を行っています。
東洋医学の施術を初めて受けられる方も、安心していらしてください。
患者さまからの喜びの声

のどの不調(エヘン虫)
のどの不調(エヘン虫)で半年以上続いていました。治まってはいませんが、以前よりはましになりました。運動と食事改善をし、様子をみていこうと思います。
長引く咳
約2ヶ月ぐらいせきが止まらなく、特に横になるとひどくなるので、寝るのがいやになっていました。まずせきの感じが違います。ずっと気になっていた胸のぐるぐる(もやもや?)が感じなくなりました。かぜのなおりかけの時のようなせきのタイプに変化しました。
※ご本人の感想を一部編集・要約して掲載しています。感じ方や経過には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
※掲載しているのは、ご本人が記された症状についての声です。
おわりに
今回はかぜ症候群についてお話させていただきました。
かぜの多くは、ウイルスが原因で、自宅で過ごすうちに自然に治まります。それでも、何度もひいてしまう、なかなか抜けない、ひくたびにだるさが残るという方も、一人で抱えなくて大丈夫です。東洋医学を専門とする木もれび鍼灸院では、鼻やのどだけでなく全身の状態を診ることで、体質の面でお力になれることがあると考えています。
今現在、かぜをひきやすい・繰り返す・治りにくいことでお悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください。医療機関での対応と並行して、かぜを繰り返しにくい体づくりと、健康的な毎日を過ごせるようサポートさせていただきます。
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参考資料
- 医療情報科学研究所 編.病気がみえる vol.6 免疫・膠原病・感染症 第1版.メディックメディア.2009(2013年第7刷).「かぜ症候群」p.220-221
- 杨长森 主编.针灸治疗学.上海科学技术出版社.1985(2021年第28次印刷).1.1
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※全ての方に施術による効果を保証するものではありません。
施術効果には個人差があり、症状や体質、経過によって異なる場合があります。